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【日本語話者向け】英語発音の壁を越える!今日からできる3つの学習法
「英語は読めるし書けるのに、話すと通じない」「発音に自信がなくて会話が億劫になる」
多くの日本人が抱える英語発音の悩み。実は、適切な学習法を知れば改善できます。
今回は、英語発音矯正スクールDiscovering Soundsより、日本人が英語発音を上達させる練習方法を解説。英語の発音に苦戦している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
なぜ日本人の英語発音は通じにくいのか?
日本人の英語発音が通じにくい理由は、決して「才能がない」からではありません。言語の構造や学習環境、心理的な要因が複雑に絡み合っているためです。まずは、その根本的な原因を5つの観点から見ていきましょう。
日本語と英語の音の根本的な違い
日本語は「あ・い・う・え・お」の5つの母音しかないのに対し、英語には「ア」だけでも複数の種類があり、全体で22つの母音音が使われています。
さらに、日本語は「子音+母音」の組み合わせが基本。一方、英語は子音だけで終わる音や、子音が連続する音が多数存在します。この違いが、日本人にとって英語発音を難しくしている要因といわれています。
カタカナ発音の落とし穴
日本語には外来語をカタカナで表記する文化があります。「コーヒー(coffee)」「コンピューター(computer)」など、幼い頃から馴染んだカタカナ発音。この便利なシステムが、実は英語発音の大きな障害になっています。
カタカナは日本語の音韻体系に合わせて作られているため、英語本来の音を正確に表現できません。「マクドナルド」と「McDonald’s」では、実際の音が大きく異なります。カタカナに頼り続ける限り、ネイティブに通じる発音はなかなか身につかないでしょう。
「L」と「R」など、日本語にない音の壁
日本人が苦手とする発音に「L」と「R」の区別があります。これは単なる舌の位置の問題ではなく、音の認識レベルでの違いです。日本語話者の脳は、この2つの音を同じ「ラ行」として処理してしまいます。
同じような問題は「B」と「V」、「F」と「H」にもあてはまります。たとえば、「rice(米)」と「lice(シラミ)」、「beach(海岸)」と「bitch(悪口)」では意味が全く変わってしまいますよね。日本語にない音を正確に発音し分けるには、トレーニングが欠かせません。
リズムとイントネーションの違い
英語は「強く発音する音のリズム」で成り立つ言語で、日本語は「一つひとつの音の長さが同じリズム」で成り立つ言語です。この違いも発音を難しくさせる理由のひとつ。日本語では各音節が等間隔で発音されますが、英語では重要な音節を強く、そうではない部分は弱く発音します。
たとえば、「I can do it.」という文では、「can」「do」「it」にストレスが置かれ、「I」や冠詞類は弱く発音されます。このリズム感をマスターしなければ、それぞれの単語は正確でも、文全体が不自然に聞こえてしまうのです。
完璧主義が引き起こす心理的な壁
日本人の多くは「完璧に発音できなければ恥ずかしい」と考えがちです。この完璧主義が、かえって発音上達の妨げになっています。間違いをおそれるあまり、実際の会話で発音練習する機会を自ら減らしてしまう方もいらっしゃるでしょう。
実際には、ネイティブスピーカーでも地域や個人によって発音に違いがあります。大切なのは相手に意味が伝わる発音です。完璧を求めすぎず、段階的にスキルアップしていきましょう。
日本語の癖を直しながら英語発音を上達させる3つのステップ
英語の発音を良くしたいけど、日本語のクセが邪魔している…そのような悩みを抱えている方へ。難しい話は抜きで「やること」を3つにまとめました。毎日少しずつ練習すれば、確実に変わります。ぜひ参考にしてくださいね。
ステップ1:耳を鍛えるリスニング力向上トレーニング
正しく発音するためには、まず正しく聞き取れる必要があります。音の違いを認識できない限り、その音を再現するのは不可能。リスニング力の向上が発音改善の第一歩です。
効果的な練習方法は「最小対語」の聞き分け練習。「light」と「right」、「bat」と「but」など、似た音の単語ペアを繰り返し聞きます。最初は区別がつかなくても、継続すれば徐々に聞き分けられるようになるでしょう。
また、YouTubeやアプリを活用した「シャドーイング」もおすすめです。ネイティブの音声に合わせて、0.5秒遅れで同じ文を発音します。正確性よりもリズムや音の流れを意識すれば、少しずつ英語特有の音感が身につきます。
ステップ2:口と舌を鍛える「筋トレ」と発音記号の活用
英語発音は、日本語では使わない口周りの筋肉を動かす必要があります。まさに口と舌にも筋トレが必要なのです。継続的な練習で、新しい動きを身体に覚え込ませましょう。
基本は「発音記号」を覚えることです。アルファベットではなく、国際音声記号(IPA)を使って正確な音を把握し、辞書の発音記号を見て、口の形や舌の位置を意識的に練習しましょう。地道な作業ですが、一歩一歩上達につながります。
たとえば、以下のような練習メニューがおすすめです。
母音の口の形練習(鏡を見ながら5分)
子音の舌の位置確認(特にL、R、TH音)
早口言葉での筋肉トレーニング
継続は力なり。毎日少しずつでも続ければ、必ず変化が現れますよ。
ステップ3:実践を通して発音を定着させる応用練習
基礎的な音が身についたら、実際のコミュニケーションにトライしましょう。文章レベル、会話レベルでの発音定着が最終ゴール。段階的に難易度を上げていきましょう。
音読練習では、ニュース記事や物語を感情を込めて読みます。単調な音読ではなく、登場人物になりきったりニュースキャスターのように抑揚をつけたり。楽しみながらイントネーションが身につけられます。
オンライン英会話や言語交換アプリを活用すれば、実際のネイティブスピーカーとの会話練習も可能です。「今日はth [θ] を意識して話そう」のように、毎回テーマを決めてみましょう。相手に通じた時の達成感は、次への大きなモチベーションにもつながります。
英語発音を楽しみながら習得するためのコツ
発音練習は継続が命ですが、単調な練習だけでは途中で挫折してしまいがちです。長期的に続けるためには、楽しさと達成感を感じられる工夫が必要です。最後に、モチベーションを維持しながら上達するコツを紹介します。
1日5分から始められる練習スケジュールを作る
毎日1時間頑張るよりも、毎日5分続ける方がはるかに効果的です。無理のないスケジュールを組み、習慣化を最優先に考えましょう。
朝起きてすぐの5分、通勤電車での5分、就寝前のリラックスタイムなど、既存の生活パターンに組み込むのがポイント。無理に新しい習慣を作るのではなく、日常にセットすれば定着しやすくなりますよ。
ゲーム感覚で楽しむ
発音練習をゲーム感覚で楽しめば、苦痛な勉強から楽しい趣味に変わります。スマホの発音アプリを使ってスコア改善を目指したり、アプリユーザーと発音コンテストをしたりなど、競争要素があると自然にモチベーションが上がります。
好きな映画やドラマの名場面を完コピする「ものまね」も効果的。お気に入りの登場人物を真似しているうちに、自然と正しい発音が身につきます。ただし、やみくもに発音するのではなく、録音機能を使って自分の発音を客観的にチェックしましょう。きっと改善点が見えてくるはずです。
小さな成功体験を積み重ねる
途中でモチベーションを失わないために、小さな成功体験を意識的に作り出しましょう。「今日はRがうまく発音できた」「言いたいことが相手に一発で通じた」など、些細な進歩でも積極的に評価してください。
練習記録をつけるのも効果的です。1ヶ月前の自分と比べれば、確実な成長を実感できるはずです。発音アプリのスコア機能を活用すれば、上達の度合いを数値として確認でき、より客観的に成長を感じられるでしょう。
時々、過去の録音と現在の録音を聞き比べてみてください。自分では気づかないうちに、着実に改善されているものです。この「before & after」は、発音練習を継続する大きな原動力となりますよ。
まとめ:正しい方法で練習すれば日本語話者でも英語発音は上達できる
日本人の英語発音が通じにくいのは、言語の構造的違いや学習環境の問題です。決して個人の能力や才能の問題ではありません。正しい理解と適切な練習方法があれば、必ず改善できます。
重要なのは、段階的なアプローチ。リスニング力向上→基礎的な音の習得→実践的な応用練習という順序で、着実にスキルを積み上げていきましょう。完璧を求めすぎず、小さな改善を積み重ねる姿勢が成功の鍵です。
そんな方におすすめしたいのが、Discovering Soundsでの発音学習です。Discovering Soundsでは、一人ひとりの発音の癖や課題に合わせたオーダーメイドの学習プランを提供しており、効率的に正しい英語発音が身につけられます。
英語発音の習得でお悩みの方は、まずはDiscovering Soundsの体験レッスンから始めてみませんか?
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