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英語発音の上達はフォニックスだけで十分?メリットと注意点をご紹介
英語の発音を上達させたいとき、「フォニックスを学べば十分」という話を耳にした方もいるでしょう。確かにフォニックスは英語学習の強力な武器になりますが、それだけで完璧な発音が身につくわけではありません。
今回は、英語発音矯正スクール Discovering Sounds より、日本人が効率的に英語発音を上達させるための具体的な練習法を解説します。英語発音を上達させたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フォニックスとは?
フォニックスは、英語圏の子どもたちも読み書きの基礎として学ぶ手法です。ここでは、その特徴と他の英語学習法との違いを紹介します。
フォニックスの基本ルール
フォニックスでは、アルファベット26文字それぞれに基本の音が割り当てられています。たとえば「a」は「ア」ではなく「エァ」、「c」は「シー」ではなく「ク」と発音します。
さらに、文字の組み合わせにもルールが存在するのが特徴です。「ch」なら「チ」、「sh」なら「シュ」、「th」なら「ス」や「ズ」に近い音になります。母音が二つ続く場合は最初の母音を長く発音する、語末の「e」は読まないといったパターンも大切です。これらのルールを覚えれば、初めて見る単語でもある程度読めるようになるでしょう。
また、頭で理解するだけでなく、実際に声に出して練習することも大切です。鏡を見ながら口の形を確認したり、録音して自分の発音を客観的に聞いてみたりすると、上達が早くなります。最初は違和感があっても、繰り返し練習しましょう。
フォニックスと他の英語学習法との違い
日本の英語教育では、単語をアルファベットの名前で覚える方法が一般的でした。たとえば、「apple」を「エー・ピー・ピー・エル・イー」と読む方法です。しかし、この方法では実際の発音が身につきません。
フォニックスは、文字が表す「音」に注目して学ぶ方法です。「apple」なら「ア・プ・ル」という音のつながりとして覚えます。音から入るため、聞く力と読む力が自然に育つ点が特徴です。
また、単語を一つひとつ丸暗記する方法とも違います。フォニックスはルールを学ぶ方法なので、一度覚えれば他の単語にも応用できるのが大きなメリット。
フォニックスは、子どもから大人まで、年齢に関係なくおすすめできる学習法です。子どもの場合は、言葉を吸収しやすい時期に学ぶことで自然な発音が身につきます。大人の場合は、ルールを論理的に理解できるため効率よく学習できます。
特に、英語学習で挫折した経験がある方には、フォニックスが新しい切り口として、再チャレンジのきっかけになるでしょう。
フォニックスを学ぶメリット
フォニックスを習得すると、英語学習のさまざまな場面で役立ちます。特に発音面では、正確な音を出すための基礎が固まります。ここでは、具体的なメリットを見ていきましょう。
初めての単語でも読み書きができるようになる
フォニックスのメリットは、知らない単語でも推測して読めるようになる点です。ルールに従って文字を音に変換すれば、およその発音がわかります。
さらに、書く場面でも効果を発揮します。聞いた音をフォニックスのルールに当てはめれば、どう綴るか推測できるからです。完璧ではなくても、近い綴りにたどり着けます。辞書を開く回数が減るため、自然と勉強がはかどるでしょう。
英語の音を正しく認識できるようになる
日本語と英語は音の作られ方が全然違うので、日本語を話す方には英語特有の音が聞き取りづらい場面がよくあります。しかし、フォニックスを学ぶと、一つ一つの音の違いに敏感になります。「l」と「r」、「b」と「v」といった日本人が苦手な音の区別も、自然と意識できるようになるでしょう。
英語の音を認識できるようになると、ネイティブスピーカーの早口な会話も、少しずつ聞き取れるようになってきます。また、映画やドラマを「字幕なしで楽しむ」という目標にも近づけます。音の識別能力が上がれば、英語学習全体のモチベーションも上がるはずです。
発音練習の土台ができる
きれいな発音を身につけるには、まず正しい音を把握しておかなければなりません。フォニックスはその入り口としておすすめです。
各文字の音、文字の組み合わせの音を体系的に学べば、どんな音を目指せばいいか明確になります。やみくもに練習するより、はるかに効率的です。どの音が難しいのかがわかれば、重点的に練習することも可能です。
フォニックス学習の注意点
フォニックスは有効な学習法ですが、万能ではありません。最後に、フォニックスを学ぶ際の注意点を紹介します。
フォニックスのルールが通用しない例外がある
英語には、フォニックスのルールで説明できない単語が数多く存在します。「one」「two」「eight」といった基本的な数字の読み方も、ルール通りではありません。
「though」「through」「tough」のように、似た綴りでも発音がまったく異なる単語もあります。これらの発音は、個別に覚えなければなりません。
フォニックスで読める単語は、全体の約75%と言われています。残り25%の例外的な単語は、リストを作成して個別に覚えていきましょう。日常会話やビジネスシーンでよく使われる例外単語は限られているため、優先順位をつけて学習すれば効率的に習得できます。
日本語にない発音の矯正は難しい
フォニックスで音のルールを知っても、実際にその音を出せるかは別問題です。日本語にない音は、意識するだけでは習得できません。
たとえば、「th」や「r」のような音は、舌や唇の動かし方から練習する必要があります。フォニックスは「どんな音か」は教えてくれますが、「どう発音するか」という具体的なトレーニング方法まではカバーしていません。
そのため、英語の音に合った口の使い方を身につけるには、専門的に指導してくれる発音スクールがおすすめです。そこで紹介したいのが、Discovering Soundsです。
Discovering Soundsでは、フォニックスを学んで英語の基礎を固めるプログラムから、一人ひとりの発音の癖や課題に合わせた学習プランを提供しているため、効率的に正しい英語発音が身につけられます。
英語の意味や会話の流れはつかめない
フォニックスは、音と文字のつながりを学ぶためのもので、単語の意味や文法までは教えてくれません。読めても内容が理解できなければ、実際の会話ではあまり役立ちません。
また、会話でとても大切なイントネーションやリズム、アクセントなどは、フォニックスでカバーできません。これらは気持ちやニュアンスを伝えるために必要なスキルなので、別で学ぶ必要があります。
英語を自然に話すためには、正しく発音するだけでなく、なめらかに話せるようになる練習も大切です。
まとめ:フォニックスで土台を作って「相手に通じる発音」を学ぼう
フォニックスは英語発音の基礎として非常におすすめです。文字と音の関係を理解すれば、初見の単語も読めるようになり、リスニング力も向上します。
ただし、フォニックスだけで完璧な発音が身につくわけではありません。例外的な単語、日本語にない音の出し方、会話のリズムなどは別のアプローチが必要です。
英語発音矯正スクール Discovering Soundsでは、発音を口周りの筋肉から理論的に学習し、確実にネイティブ発音を身に付けるプログラムをご用意しています。英語発音の習得でお悩みの方は、まずはDiscovering Soundsの体験レッスンから始めてみませんか?
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