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英語ミニマルペアって何?ー母音編
皆さん、こんにちは。Discovering Soundsです。
英語学習において、発音は非常に重要です。特に、母音の発音は単語の意味を区別するために重要な役割を果たします。今回の記事では、ミニマル・ペアを使って母音の発音練習に焦点を当てます。ミニマル・ペアを使った英語の発音練習は、日本人が英語の母音を明確に発音できるようになるための効果的な方法です。
目次
- 1 ミニマル・ペアとは?
- 2 発音マスターへの近道!母音のミニマル・ペアで徹底練習
- 2.1 ミニマル・ペア母音/ʌ/ vs /ɑː/編
- 2.2 ミニマル・ペア母音/ʌ/ vs /æ/編
- 2.3 ミニマル・ペア母音/ɑː/ vs /æ/編
- 2.4 ミニマル・ペア母音/ɚ/ vs /ɑɚ/編
- 2.5 ミニマル・ペア母音/iɚ/ vs /eɚ/編
- 2.6 ミニマル・ペア母音/ɑː/or/ɔː/ vs /oʊ/編
- 2.7 ミニマル・ペア母音/ɪ/ vs /iː/編
- 2.8 ミニマル・ペア母音/ɛ/ vs /æ/編
- 2.9 ミニマル・ペア母音/ʊ/ vs /uː/編
- 2.10 ミニマル・ペア母音/ɑː/or/ɔː/ vs /aʊ/編
- 2.11 ミニマル・ペア母音/ɑː/or/ɔː/ vs /iː/編
- 2.12 ミニマル・ペア母音/aɪ/ vs /oʊ/編
- 2.13 ミニマル・ペア母音/oɚ/ vs /ɑɚ/編
- 2.14 ミニマル・ペア母音その他
- 3 まとめ:英語発音の壁を突破!母音ミニマルペアで完璧マスター
ミニマル・ペアとは?
英語の発音を正確に習得するために、ミニマル・ペアの練習は非常に効果的です。ミニマル・ペアとは、1つの音だけが異なる2つの単語を指し、特に音の違いを学ぶのに役立ちます。日本人は英語の母音の発音が曖昧になりがちで、ミニマル・ペアを使った練習は、母音の発音を正確にするための最適な方法です。
例えば、短母音/ʌ/と長母音/ɑː/のペアや、/ɪ/と/iː/のペアを練習することで、微妙な音の違いを意識し、発音ミスを減らすことができます。ミニマル・ペアの練習を通じて、母音の発音を確実にマスターし、英語力を大幅に向上させましょう。
発音マスターへの近道!母音のミニマル・ペアで徹底練習
ミニマル・ペア母音/ʌ/ vs /ɑː/編
短母音の/ʌ/と長母音の/ɑː/の比較になります。短母音の/ʌ/は中舌母音(舌の真ん中あたりで音が響く母音)で、かつ舌が緩む弛緩母音ですので、発音時には力を抜きましょう。長母音の/ɑː/は後舌母音(舌の後ろの方で音が響く母音)で、かつ舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。この2つのミニマル・ペアは似ているようで、音の質がかなり異なるので注意しましょう。以下のミニマル・ペアを使って発音練習をしましょう。
ミニマル・ペアの例:
color/ˈkʌlɚ/ vs collar/ˈkɑːlɚ/
duck/ˈdʌk/ vs dock/ˈdɑːk/
sucker /ˈsʌkɚ/ vs soccer /ˈsɑːkɚ/
cup/ˈkʌp/ vs cop/ˈkɑːp/
bull/ˈbʌl/ vs ball /ˈbɑːl/
cuff/ˈkʌf/ vs cough/ˈkɑːf/
buttocks /ˈbʌtəks/ vs Botox /ˈbɑːˌtɔːks/
ミニマル・ペア母音/ʌ/ vs /æ/編
短母音の/ʌ/と短母音の/æ/の比較になります。短母音の/ʌ/は中舌母音(舌の真ん中あたりで音が響く母音)で、かつ舌が緩む弛緩母音です、発音時には力を抜きましょう。短母音の/æ/は前舌母音(舌の前の方で響く母音)で、かつ舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。
ミニマル・ペアの例:
but/ˈbʌt/(強形)vs bat/ˈbæt/
mud/ˈmʌd/ vs mad/ˈmæd/
cut /ˈkʌt/ vs cat /ˈkæt/
truck /ˈtrʌk/ vs track /ˈtræk/
bug /ˈbʌg/ vs bag /ˈbæg/
bunk /ˈbʌŋk/ vs bank /ˈbæŋk/
cuff/ˈkʌf/ vs calf/ˈkæf/
uncle /ˈʌŋkəl/ vs ankle /ˈæŋkəl/
ミニマル・ペア母音/ɑː/ vs /æ/編
長母音の/ɑː/は後舌母音(舌の後ろの方で音が響く母音)で、短母音の/æ/は前舌母音(舌の前の方で響く母音)です。2つとも舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。2つとも緊張する母音ですが、音は後ろで出るか前で出るかの違いで大きく音が違います。
ミニマル・ペアの例:
hot/ˈhɑːt/ vs hat/ˈhæt/
hock /ˈhɑːk/ vs hack/ˈhæk/
cop/ˈkɑːp/ vs cap/ˈkæp/
sod /ˈsɑːd/ vs sad /ˈsæd/
odd /ˈɑːd/ vs add /ˈæd/
rocket /ˈrɑːkət/ vs racket /ˈrækət/
ミニマル・ペア母音/ɚ/ vs /ɑɚ/編
母音の/ɚ/は中舌母音(舌の真ん中あたりで音が響く母音)で、かつ舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。2重母音の/ɑɚ/は1つ目の母音の/ɑ/が長母音で後舌母音になります。この音を伸ばしてから/ɚ/の発音へ移行します。日本人はこの2つの音が母音の/ɚ/になりがちです。2重母音の/ɑɚ/の1つ目の母音の/ɑ/を目立たせることがポイントです。
ミニマル・ペアの例:
fur/ˈfɚ/ vs far/ˈfɑɚ/
curtain /ˈkɚtn̩/ vs carton /ˈkɑɚtn̩/
further/ˈfɚðɚ/ vs farther/ˈfɑɚðɚ/
hurt/ˈhɚt / vs heart/ˈhɑɚt/
curve/ˈkɚv/ vs carve/ˈkɑɚv/
perk /ˈpɚk/ vs park /ˈpɑɚk/
ミニマル・ペア母音/iɚ/ vs /eɚ/編
この2つは両方2重母音です。/iɚ/は長母音の/i/は前舌母音で、この音を出してから母音の/ɚ/に移行します。 /eɚ/の/e/は2重母音に使われる「エ」の音で、舌が緊張する緊張母音で、短母音の脱力する/ɛ/とは別の音なので注意しましょう。/e/を出してから母音の/ɚ/に移行します。
ミニマル・ペアの例:
beer /ˈbiɚ/ vs bear /ˈbeɚ/
pier /ˈpiɚ/ = peer/ˈpiɚ/ vs pear /ˈpeɚ/
dear/ˈdiɚ/ = deer/ˈdiɚ/ vs dare/ˈdeɚ/
cheer /ˈtʃiɚ/ vs chair /ˈtʃeɚ/
leer/ˈliɚ/ vs lair/ˈleɚ/
ミニマル・ペア母音/ɑː/or/ɔː/ vs /oʊ/編
callなど、フォニックスのルールでは長母音の/ɔː/になると言われている単語は、アメリカ英語ではアメリカ人の6割ほどが/ɑː/を使うようになっているため、辞書によっては/ɔː/だったり/ɑː/だったりという現象が起きています。/oʊ/は2重母音になります。/o/は長母音の/ɔː/と同じ音で、そこから短母音の/ʊ/へ移行します。この/ʊ/を意識して出さないと/o/しか聞こえてこないので注意しましょう。
ミニマル・ペアの例:
call /ˈkɑːl/ˈkɔːl/ vs coal /ˈkoʊl/
tall /ˈtɑːl/ˈtɔːl/ vs toll /ˈtoʊl/
hall /ˈhɑːl/ˈhɔːl/ vs whole /ˈhoʊl/
bought /ˈbɑːt/ˈbɔːt/ vs boat /ˈboʊt/
got/ˈgɑːt/ vs goat/ˈgoʊt/
nod/ˈnɑːd/ vs node/ˈnoʊd/
Sean /ˈʃɔːn/ vs shown /ˈʃoʊn/
ミニマル・ペア母音/ɪ/ vs /iː/編
短母音の/ɪ/と長母音の/iː/の比較になります。短母音の/ɪ/は前舌母音で、かつ舌が緩む弛緩母音ですので力を抜きましょう。長母音の/iː/も前舌母音ですが、舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。この2つは似ているようで、音の質がかなり異なるので注意してください。
ミニマル・ペアの例:
hill/ˈhɪl/ vs heel/ˈhiːl/ = he’ll/ˈhiːl/ = heal/ˈhiːl/
list/ˈlɪst/ vs least/ˈliːst/
ship /ˈʃɪp/ vs sheep /ˈʃiːp/
bit /ˈbɪt/ vs beet /ˈbiːt/
sit /ˈsɪt/ vs seat /ˈsiːt/
fit /ˈfɪt/ vs feet /ˈfiːt/
hit /ˈhɪt/ vs heat /ˈhiːt/
ミニマル・ペア母音/ɛ/ vs /æ/編
短母音の/ɛ/と短母音の/æ/の比較になります。短母音同士でかつ両方とも前舌母音の音ですが、/ɛ/は舌が緩む弛緩母音です。力を抜きましょう。2重母音の/e/と短母音の/ɛ/は音の質が違うので、発声時に力を入れると/ɛ/が/e/になりやすいですので、この比較で/ɛ/が/e/にならないよう注意しましょう。短母音の/æ/は舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。
ミニマル・ペアの例:
peck/ˈpɛk/ vs pack/ˈpæk/
bet /ˈbɛt/ vs bat ˈ/bæt/
met /ˈmɛt/ vs mat /ˈmæt/
pet /ˈpɛt/ vs pat /ˈpæt/
set /ˈsɛt/ vs sat /ˈsæt/
net /ˈnɛt/ vs nat /ˈnæt/
ミニマル・ペア母音/ʊ/ vs /uː/編
短母音の/ʊ/と長母音の/uː/の比較になります。短母音の/ʊ/は後舌母音で、かつ舌が緩む弛緩母音です。力を抜きましょう。長母音の/uː/も後舌母音ですが、舌が緊張する緊張母音です。母音発声中は脱力しないようにしましょう。この2つは似ていますが、音の質が異なるので注意しましょう。
ミニマル・ペアの例:
full/ˈfʊl/ vs fool/ˈfuːl/
look /ˈlʊk/ vs Luke /ˈluːk/
book /ˈbʊk/ vs booze /ˈbuːz/
cook /ˈkʊk/ vs coo /ˈkuː/
foot /ˈfʊt/ vs food /fuːd/
good /ˈɡʊd/ vs goo /ɡuː/
hood /ˈhʊd/ vs hoot /ˈhuːt/
wood ˈ/wʊd/ vs wooed /ˈwuːd/
pull /ˈpʊl/ vs pool /ˈpuːl/
ミニマル・ペア母音/ɑː/or/ɔː/ vs /aʊ/編
callなど、フォニックスのルールでは長母音の/ɔː/になると言われている単語は、アメリカ英語ではアメリカ人の6割ほどが/ɑː/を使うようになっているため、辞書によっては/ɔː/だったり/ɑː/だったりという現象が起きています。/aʊ/は2重母音になります。/a/は長母音の/ɑ/よりも舌の前の方で出る音になります。そこから短母音の/ʊ/へ移行します。この/ʊ/を意識して出さないと/a/しか聞こえてこないので注意しましょう。
ミニマル・ペアの例:
all /ˈɔːl/ˈɑːl/ vs owl /aʊl/ˈawəl/
hall/ˈhɔːl/ˈhɑːl/ vs howl/ˈhaʊl/ˈhawəl/
ミニマル・ペア母音/ɑː/or/ɔː/ vs /iː/編
この2つは両方長母音です。/ɑː/もしくは/ɔː/は後舌母音になり、舌が緊張する緊張母音です。長母音の/iː/は前舌母音で、この音も緊張する緊張母音になります。
ミニマル・ペアの例:
mall /ˈmɔːl/ˈmɑːl/ vs meal /ˈmiːl/
palm/ˈpɑːm/ vs peel/ˈpiːl/
calm/ˈkɑːm/ vs keelˈ/kiːl/
ミニマル・ペア母音/aɪ/ vs /oʊ/編
/aɪ/と/oʊ/は2重母音になります。/a/は長母音の/ɑ/よりも前で出る音になります。そこから短母音の/ɪ/へ移行します。/oʊ/の/o/は長母音の/ɔː/と同じ音で、そこから短母音の/ʊ/へ移行します。この/ʊ/を意識して出さないと/o/しか聞こえてこないので注意しましょう。
ミニマル・ペアの例:
mild/ˈmaɪld/ vs mold/ˈmoʊld/
ride/ˈraɪd/ vs rode/ˈroʊd/
sigh/ˈsaɪ/ vs so/ˈsoʊ/
lie/ˈlaɪ/ vs low/ˈloʊ/
died/ˈdaɪd/ vs dozed/ˈdoʊzd/
tied/ˈtaɪd/ vs toad/ˈtoʊd/
ミニマル・ペア母音/oɚ/ vs /ɑɚ/編
/oɚ/と/ɑɚ/は2重母音になります。/oʊ/の/o/でも解説しましたが、/o/は長母音の/ɔː/と同じ音です。/a/は長母音の/ɑ/よりも前で出る音になります。そこから母音の/ɚ/に移行します。母音の/ɚ/に早く移行すると母音の/ɚ/だけが目立ち、1つ目の/o/と/ɑ/が聞こえてこなくなり、母音の/ɚ/の単語のように聞こえてしまうため、注意しましょう。
ミニマル・ペアの例:
port/ˈpoɚt/ vs part/ˈpɑɚt/
cord/ˈkoɚd/ vs card/ˈkɑɚd/
force/ˈfoɚs/ vs farce/ˈfɑɚs/
ミニマル・ペア母音その他
ミニマル・ペアの例:
feather/ˈfɛðɚ/ vs father/ˈfɑːðɚ/
worse/ˈwɚs/ vs warm/ˈwoɚm/
sew/ˈsoʊ/ = so/ˈsoʊ/ vs saw/ˈsɑː/
pour /ˈpoɚ/ vs poor /ˈpuɚ/
can’t/ˈkænt/ vs count/ˈkaʊnt/
walk /ˈwɔːk/ˈwɑːk/ vs work /ˈwɚk/
まとめ:英語発音の壁を突破!母音ミニマルペアで完璧マスター
ミニマル・ペアの発音練習を行うと、母音の違いを正確に聞き分けられるようになります。これにより、リスニング力も向上し、ネイティブスピーカーとの会話でも自信を持って話せるようになります。また、発音練習を通じて、発音の癖を修正し、より自然な英語を話すことができます。
ミニマル・ペアを使った発音練習を継続することで、英語の発音の壁を確実に突破することができます。初めは難しいかもしれませんが、練習を続けることで、次第に発音が改善されていくのを実感できるでしょう。
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