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英語の発音記号 /iː/, /ɪ/ の音の違いって?
皆さん、こんにちは。Discovering Soundsです!
英語の発音は、その豊かな響きが魅力の一つです。特に、同じように見えても微妙に異なる音の違いが、英語のリズムとニュアンスを生み出しています。この記事では、その中でも特に長母音の /iː/ と短母音の /ɪ/ に注目し、両者の特徴と違いについて詳しく解説します。
目次
長母音 /iː/ について
緊張母音としての特徴
長母音 /iː/ は、舌筋が緊張することから「緊張母音 (tense vowel)」と呼ばれます。舌を上顎に近づけ、口を軽く開けて長く発音することが求められます。
音の出し方
この音は、日本語の「い」に近いものがありますが、唇と舌を緊張させた状態で、音を長く発する必要があります。
使われる単語の例
この音は、’see’、 ‘leave、’feel’ など、多くの一般的な単語に見られます。
発音のポイント
- 舌の位置: 上顎に近づけ、舌筋を緊張させる。
- 唇: 少し緊張します。慣れれば緊張させなくても出せるようになります。
- 音の長さ: 長く引っ張ることで、他の母音との違いを明確にする。
短母音 /ɪ/ について
弛緩母音としての特徴
短母音 /ɪ/ は、舌筋が弛緩することから「弛緩母音 (lax vowel)」と呼ばれます。この母音は /iː/ よりも少し短く、音が低い印象を与えることが特徴です。短母音の音は文章で音の変化が大きいため、必ずしも短くなるとは言い切れません。短くなることもあり、少し長くなることもあるという特徴があります。
音の出し方
舌を上顎に近づける際も、/iː/ ほど強くしないのが特徴です。/iː/ と比較して、舌の位置が低く、音も深いです。
使われる単語の例
この音は、’sit’, ‘lip’, ‘bit’ など、日常的な単語に頻繁に登場します。
発音のポイント
- 舌の位置: 上顎に近づけるが、/iː/ ほど強くなく、位置も低い。
- 音の長さ: 長母音よりも短い印象。文章の中では、この音にアクセントが来ると少し長く発音されます。
- 音の質: より柔らかく、低い印象を持つ。
/iː/ と /ɪ/ の比較
両母音の違いは、以下の要素で明確に区別されます。
音の長さ
/iː/ は長母音であるため、発音が長くなります。対して /ɪ/ は長母音よりは短めの印象があります。先ほどもご紹介しましたが、短母音の音は文章で音の変化が大きいため、必ずしも短くなるとは言い切れません。短くなることもあり、少し長くなることもあるという特徴があります。
音の質
/iː/ は緊張するため、強く、音が高めの印象を与える音です。一方、/ɪ/ はより柔らかく、音が低めの印象を持ちます。この2つは長さの違いというよりも、今は音の質が違うと言われています。
舌の位置と筋肉の緊張
/iː/ は舌を上顎に近づけるため、より高い位置からの音が出ます。対して、/ɪ/ は舌の位置がやや低いため、少し深い音になります。さらに、/iː/ は緊張母音、/ɪ/ は弛緩母音であるため、舌の筋肉の緊張具合が異なります。
発音練習のポイント
/iː/ と /ɪ/ の発音練習には、以下の点に注意すると良いでしょう。
明確な区別
両者の発音は似ているようで全然違います。明確に区別する練習が必要です。音の違いを耳で理解し、自分が同じ音が出せるようになるまで練習しましょう。
音の質の理解
/iː/ がどれだけ緊張し、/ɪ/ がどれだけ弛緩するのかを理解し、耳で音の違いを感じる練習が大切です。
慣れるまでの反復練習
一度に覚えるのは難しいかもしれませんが、反復練習により耳と舌が慣れることで、自然な発音が可能になります。
実際の文章での使い方
正しい発音を身につけるために、実際の文章での使い方も検討すると効果的です。例えば、次の文章を練習材料として使用できます。
- “He feels a bit ill.”(彼は少し具合が悪い。)= He, feelsが/iː/、bit, illが/ɪ/
- “I’ll leave it with you.”(あなたに任せます。)= leaveが/iː/、it, withが/ɪ/
まとめ:英語の発音記号 /iː/, /ɪ/ の音の違いとは
英語の発音記号 /iː/ と /ɪ/ の2つの違いは、長母音と短母音、緊張母音と弛緩母音という側面から理解することができます。それぞれの母音の特徴を理解し、明確に区別するための練習を積み重ねることで、自然な英語発音に近づくことが可能になります。
/iː/ と /ɪ/ の違いをしっかり把握し、反復練習と文章での使用を繰り返すことで、聞き手に与える印象も変わります。この2つの音の違いを意識するだけで、英語の表現が一層豊かになるでしょう。
英語の発音を習得したいとお考えの方は、Discovering Soundsのレッスンがおすすめです。少しでも興味のある方は、お気軽に体験レッスンにお申し込みください。
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