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アメリカ英語の同化(Assimilation)とは?

皆さん、こんにちは。Discovering Soundsです。

同化(Assimilation)とは特定の音素(子音)が隣接する音の影響を受けて変化する音韻学的な過程のことを指します。これは英語を含む多くの言語で一般的な現象で、話し言葉をよりスムーズで早く流れるようにする役割があります。以下に、アメリカ英語における同化の一般的なルールをいくつか示します。

アメリカ英語の同化(Assimilation)①

アメリカ英語では「in Barcelona」を発音する際に、鼻音の同化が起こることがあります。これは先ほど説明した「鼻音の同化」の一種で、/n/が/b/のような両唇音に続く場合、/n/が/m/のように発音されることがあります。

したがって、「in Barcelona」は「im Barcelona」と聞こえることがあります。

この同化現象は、話し言葉の流暢さを高め、話す労力を軽減するためにしばしば起こります。以下がその例です。

同化(Assimilation)①の例

  1. “in Boston” -> m] /ˈbɑːstən/
  2. “on board” -> m] /ˈboɚd/
  3. “unpaid” -> [ˌʌmˈpeɪd] 
  4. “in Paris” ->  m] /ˈperəs/
  5. “grandpa” -> /ˈgræmˌpɑː/ 
  6. “in public” -> m] /ˈpʌblɪk/ 
  7. “in blue” -> m] /ˈbluː/
  8. “on purpose” -> m] /ˈpɚpəs/
  9. “in place” -> m] /ˈpleɪs/
  10. “on paper” -> m] /ˈpeɪpɚ/
  11. Green Park -> [ˈgriːm] /ˈpɑɚk/

アメリカ英語の同化(Assimilation)

「ten kings」を発音する際に、鼻音の同化が起こることがあります。これは「鼻音の同化」の一種で、/n/が/k/のような口蓋垂音に続く場合、/n/が[ŋ](”sing”の終わりの音)のように発音されることがあります。

同化(Assimilation)②の例

  1. “green goose” -> [ˈgriːŋ] /ˈguːs/
  2. “ten cars” -> [ˈŋ] /ˈkɑɚz/ 
  3. “on guard” -> [ˈɑːŋ] /ˈgɑɚd/
  4. “in case” -> [əŋ] /ˈkeɪs/ 
  5. “uncool” -> [ˌʌŋˈkuːl]
  6. “pancake” -> [ˈŋˌkeɪk]
  7. “congratulations” -> [ŋˌgrætʃəˈleɪʃən]
  8. “tincture” -> /ˈŋktʃɚ/
  9. “in kind” -> [əŋ] /ˈkaɪnd/
  10.  ten bucks  -> [ˈŋ] /ˈbʌks/
  11. on camera  -> [əŋ] /ˈkæmrə/ 
  12.  ten girls  ->  [ˈŋ] /ˈgɚlz/ 

アメリカ英語の同化(Assimilation)

/j/ の合流: 同じ音節内で /t/ や /d/ に /j/ が続くと、それぞれ [tʃ] と [dʒ] を形成するために合流することがあります。例えば、what you, did youがあります。

同化(Assimilation)③の例

  1. Don’t you: 「Don’t」の /t/ と「you」の /j/ が合流し、[dəʊnuː]のように発音されることがあります。
  2. Would you: 「Would」の /d/ と「you」の /j/ が合流し、[wʊuː]のように発音されることがあります。さらにそれが変化し、[wʊʒuː]になることもあります。
  3. Can’t you: 「Can’t」の /t/ と「you」の /j/ が合流し、[kænuː]のように発音されることがあります。
  4. Did you: 「Did」の /d/ と「you」の /j/ が合流し、[dɪuː]のように発音されることがあります。さらにそれが変化し、[dɪʒuː]になることもあります。
  5. Let you: 「Let」の /t/ と「you」の /j/ が合流し、[lɛuː]のように発音されることがあります。
  6. Get your: 「Get」の /t/ と「your」の /j/ が合流し、[gɛɚ]のように発音されることがあります。
  7. Would your: 「Would」の /d/ と「your」の /j/ が合流し、[wʊɚ]のように発音されることがあります。さらにそれが変化し、[ʒɚ]になることもあります。
  8. Can’t your: 「Can’t」の /t/ と「your」の /j/ が合流し、[kænɚ]のように発音されることがあります。
  9. Did your: 「Did」の /d/ と「your」の /j/ が合流し、[dɪɚ]のように発音されることがあります。さらにそれが変化し、[ʒɚ]になることもあります。
  10. Let your: 「Let」の /t/ と「your」の /j/ が合流し、[lɛɚ]のように発音されることがあります。

まとめ:アメリカ英語の同化(Assimilation)とは?

これらは一般的な傾向であり、全ての話者が常にこれらを使用するわけではありません。カジュアルで速い話し言葉の中でこれらが起こる可能性が高く、ゆっくりとした、注意深い発音ではあまり起こりません。また、これらは話者が意識的に従う「ルール」ではなく、言語学者が人々の話し方における傾向として観察したパターンであることに注意してください。

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