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英語にありがちな時制の間違い
こんにちは!Discovering Soundsです。
英語を話すときに、日本語とは異なる「時制」の使い分けに悩んだことはありませんか?日本語では、文脈から時制が自然と理解されることが多いですが、英語では時制を明確にすることが必須です。そのため、日本語をそのまま英語に置き換えようとすると、間違いや誤解が生じることがあります。特に動詞の形や助動詞の使い方にはルールがあり、それを理解しないままでは自然な英語を使いこなすのは難しいでしょう。
本記事では、英語の時制にありがちなミスと、間違いやすいポイントとその解決法を例と共に解説します。
目次
現在形の基本ルールとよくある間違い
三人称単数の現在形の間違い
英語の現在形では、三人称単数の主語(he, she, it)に続く動詞には「-s」または「-es」をつける必要があります。しかし、このルールは日本語話者にとって直感的ではないため、頻繁に間違いが起こります。特に「主語が三人称単数かどうか」を見逃してしまうケースが多いです。
よくある間違い
誤り: She go to school every day.
正しい形: She goes to school every day.
解説
三人称単数の主語(She)は動詞に「-s」または「-es」を付ける必要があります。「go」の場合、母音で終わっているため「-es」が加わり「goes」となります。このルールは、主語が he, she, it またはそれに相当する名詞(例: “The cat”)の場合に適用されます。
ポイント
主語を確認: 動詞を変化させる前に、主語が三人称単数であるかを確認しましょう。
他の三人称単数の例
いくつかの他の三人称単数の例を見てみましょう。
・The dog barks loudly every night.(その犬は毎晩大きな声で吠えます。)
主語「The dog」が三人称単数であるため、「bark」に「-s」が付いています。
・He watches TV after dinner.(彼は夕食後にテレビを見ます。)
動詞「watch」は、三人称単数の場合に「-es」が付くルールに従います。
・It rains a lot in spring.(春には雨がよく降ります。)
三人称単数「It」の後に続く動詞「rain」も「-s」を付けます。
過去形の基本ルールとよくある間違い
複数形主語における過去形の間違い
英語では、主語が複数形か単数形かによって動詞の過去形が変わることがあります。特に動詞「be」は、主語の数や人称によって「was」または「were」に分かれるため、慣れるまで間違えやすいポイントの一つです。
よくある間違い
誤り: They was at the party last night.
正しい形: They were at the party last night.
解説
「They」は複数形の主語です。そのため、「be」の過去形として適切なのは「were」です。「was」は単数形の主語(例: He, She, It)で使われます。このルールを守ることで、文法的に正しい過去形の文章を作ることができます。
動詞「be」の過去形ルール
単数形主語の場合:主語が I, he, she, it であれば「was」を使用します。
例: She was late for school.
複数形主語の場合:主語が we, you, they または複数名詞なら「were」を使用します。
例: They were happy to see you.
複数形主語の例文
・We were excited about the trip.(私たちは旅行にワクワクしていました。)
主語「We」が複数形であるため、動詞は「were」を使用します。
・The students were studying in the library.(その生徒たちは図書館で勉強していました。)
複数名詞「The students」に合わせて「were」が適切です。
・You were right about the deadline.(君は締め切りについて正しかった。)
二人称単数・複数「You」は常に「were」が使われます。
ポイントと対策
「was」と「were」の混同:主語が単数形か複数形かを意識することで解消できます。
未来の基本ルールとよくある間違い
未来形における助動詞「will」と動詞の使い方
未来形の文を作るときには、助動詞「will」 の後に 動詞の原形 を使うことが基本ルールです。しかし、日本語話者にとって、この「動詞を変化させずに原形のまま使う」というルールが直感的ではないため、間違えやすいポイントの一つです。
よくある間違い
誤り: He will goes to the meeting tomorrow.
正しい形: He will go to the meeting tomorrow.
解説
「will」の後に続く動詞は、主語が単数か複数かに関わらず、常に原形でなければなりません。「goes」は現在形で三人称単数の変化形なので、「will」の後に置くのは誤りです。正しい形は「go」となります。このルールはすべての動詞に適用されるため、例外はありません。
未来形の作り方
基本構造:主語 + will + 動詞の原形 + その他の要素
例: She will arrive tomorrow.(彼女は明日到着するでしょう。)
否定文:「will not(短縮形: won’t)」を使います。
例: He will not attend the meeting.(彼はその会議に出席しないでしょう。)
疑問文:助動詞「will」を文頭に置きます。
例: Will they join us?(彼らは参加しますか?)
未来形の例文で学ぶ
主語が単数の場合:
He will play soccer after school.(彼は放課後サッカーをするでしょう。)
「play」が原形で使われています。
主語が複数の場合:
They will visit their grandparents next weekend.(彼らは来週末に祖父母を訪ねるでしょう。)
「visit」が原形で使われています。
否定文の例:
She will not take the test tomorrow.(彼女は明日そのテストを受けないでしょう。)
否定形でも「take」は原形のままです。
疑問文の例:
Will you help me with this task?(この作業を手伝ってくれますか?)
疑問文でも動詞は原形が使われます。
よくある間違いを防ぐポイント
「will」の後は常に動詞の原形を使う:現在形の変化形(例: goes, watches)を使わないことを意識しましょう。
主語が単数でも動詞は変化しない:未来形では、主語が「He, She, It」でも動詞の形が変わらないことを覚えておきましょう。
助動詞のルールを統一的に覚える:「will」だけでなく、ほかの助動詞(例: can, must)の後も原形を使うため、一緒に覚えると便利です。
現在完了形の基本ルールとよくある間違い
主語が単数形の場合の現在完了形の間違い
現在完了形は、主語の数と人称に応じて「have」と「has」を正しく使い分ける必要があります。このルールを守らないと、文法的に不自然な文になってしまいます。特に主語が三人称単数(he, she, it)の場合、「have」ではなく「has」を使うことを忘れがちです。
よくある間違い
誤り: She have finished her homework.
正しい形: She has finished her homework.
解説
三人称単数の主語(She)の場合、現在完了形では助動詞「has」を使います。「have」は一人称(I)や複数形(we, they)で使われます。この違いを理解することで、現在完了形の正確な使い方を習得できます。
現在完了形の構造
現在完了形は次のような構造で作られます。
主語 + have/has + 過去分詞
例: She has finished her homework.(彼女は宿題を終えた。)
この構造を守ることで、正確な文を作ることができます。
三人称単数における例文
She has already left the office.(彼女はすでにオフィスを出ました。)
主語が「She」で三人称単数なので「has」を使用します。
It has been raining since this morning.(今朝からずっと雨が降っています。)
三人称単数「It」には「has」を使い、現在完了形を形成します。
He has never seen this movie before.(彼はこの映画を一度も見たことがありません。)
主語「He」も三人称単数であるため、「has」を使います。
他の主語の場合の例文
・I have finished my work.(私は自分の仕事を終えました。)
一人称単数「I」では「have」を使用します。
・They have visited Paris several times.(彼らは何度かパリを訪れたことがあります。)
複数形の主語「They」では「have」を使います。
・We have been friends for years.(私たちは何年も友達です。)
複数形の「We」も「have」を使います。
よくある間違いを防ぐポイント
主語が三人称単数か確認する:「he, she, it」またはそれに相当する単数の名詞であれば「has」を使う。
主語が複数または一人称の場合は「have」を使う:「I, we, they」などの場合は「have」を選択する。
過去分詞形を確認:現在完了形では、動詞の過去分詞形を使うことを忘れない。
進行形の基本ルールとよくある間違い
主語が単数形の場合の進行形の間違い
進行形は、動作が特定の時点で進行中であることを表します。英語の進行形では、「be動詞 + 動詞の現在分詞(-ing形)」を使いますが、主語の時制と一致しない形を使うと誤りになります。特に、過去の出来事を述べる際に現在進行形を使ってしまうミスがよく見られます。
よくある間違い
誤り: The cat is playing with a toy when I saw it.
正しい形: The cat was playing with a toy when I saw it.
解説
この文では、「私がその猫を見たとき」という過去の出来事が記されています。そのため、動作の進行を表す部分も過去形(過去進行形)にする必要があります。「was playing」は、猫がその時点でおもちゃと遊んでいたことを適切に表しています。「is playing」は現在進行形なので、過去の文脈には合いません。
進行形の構造
現在進行形:主語 + is/are/am + 動詞の-ing形
例: She is reading a book.(彼女は本を読んでいる。)
過去進行形:主語 + was/were + 動詞の-ing形
例: They were watching TV when I called.(私が電話したとき、彼らはテレビを見ていました。)
未来進行形:主語 + will be + 動詞の-ing形
例: I will be working tomorrow afternoon.(明日の午後は働いている予定です。)
過去進行形の例文
特定の時点での動作:
I was studying when you called.(君が電話したとき、私は勉強していました。)
過去進行形「was studying」が特定の時点での進行中の動作を示しています。
2つの動作が同時進行している場合:
he was cooking while he was cleaning the house.(彼女が料理をしている間、彼は家を掃除していました。)
両方の動作が過去進行形で表現されています。
短い出来事と長い動作の組み合わせ:
The dog was barking when the guests arrived.(犬が吠えているときに、客が到着しました。)
犬が吠えているという長い動作が過去進行形で示されています。
他の時制との違いを比較
現在進行形と過去進行形:
現在進行形:
She is writing a letter.(彼女は手紙を書いています。)
今まさに進行中の動作を示す。
過去進行形:
She was writing a letter when I arrived.(私が到着したとき、彼女は手紙を書いていました。)
過去の特定の時点で進行中の動作を示す。
過去形と過去進行形:
過去形:
The cat played with a toy.(その猫はおもちゃで遊びました。)
動作が完了していることを示す。
過去進行形:
The cat was playing with a toy when I saw it.(私が見たとき、その猫はおもちゃで遊んでいました。)
動作が進行中であることを示す。
よくある間違いを防ぐポイント
動作のタイミングを確認:動作が過去、現在、未来のどの時点で進行中なのかを意識する。
文全体の時制に注意:一部が過去形なら、進行形も過去形(was/were + ing)に合わせる。
主語に応じた「be動詞」を選ぶ:
単数形の主語(he, she, it) → was
複数形の主語(we, you, they) → were
まとめ:時制を正しく使って英語力アップ!
英語では、時制が非常に重要です。動詞の形を正しく使い分けることで、話し手の意図や出来事の順序を明確に伝えることができます。今回紹介したミスは、日本語話者が英語を学ぶ中で特に混同しやすいものばかりです。
これらのルールを理解し、使いこなせるように練習することで、自然な英語表現が身に付きます。毎日の練習を通して、時制のミスを減らし、英語力を向上させましょう!
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