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英語の短母音とは?どう発音する?
英語における「短母音」は、母音の発音の長さや特徴に関連する音の一つです。短母音は、発音時に比較的短い時間で発音される母音であり、音声学的には「短い音」として位置づけられます。日本語話者にとっては、短母音と長母音の違いが英語の発音の理解において重要なポイントとなります。
今回は英語発音矯正スクールのDiscovering soundsより、英語の短母音の概念、具体的な発音方法、そして日本語との違いについて詳しく解説します。
「短母音」とは?
「短母音」は、その名の通り、発音される時間が短い母音です。英語においては、母音は長さだけでなく音質(音の質感)や発音の位置によっても区別されますが、短母音はその中でも発音が短く、強調されることが少ない音として特徴づけられます。
短母音は、主に次の5つの音として分類されます。
・/æ/(「cat」の「a」)
・/ɛ/(「bed」の「e」)
・/ɪ/(「sit」の「i」)
・/ɒ/(「dog」の「o」)【イギリス英語】
・/ʌ/(「cup」の「u」)
・/ʊ/(「book」の「oo」)
これらの音は、いずれも長母音よりもやや短く発音され、舌の位置や口の形においても特徴があります。
「短母音」の発音方法
それぞれの短母音には、発音時の口の形、舌の位置、空気の流れ方などにおいて固有の特徴があります。以下で、代表的な短母音の発音方法について詳しく説明します。
/æ/
英単語「cat」や「hat」の/æ/の発音は、アメリカ英語とイギリス英語で少し異なります。
アメリカ英語では日本語の「ア」と「エ」の中間の音とよく言われますが、舌先を下前歯裏側につけたまま後舌を高く持ち上げて「ア゛~」もしくは「エ゛~」というイメージで発音されます。また、音が長くなるため、イメージしやすいように当校では短母音ではなく、長母音として位置付けています。
イギリス英語では、舌の位置がアメリカ英語よりも低くなり、日本語の「ア」に近い発音になります。
例: cat /kæʧ/, black /blæk/
/ɛ/
「bed」や「red」の「e」の音です。この音は、日本語の「エ」に近いですが、口の中でやや広めに発音するのが特徴です。舌の位置は中くらいの高さにあります。
例: bed /bɛd/, red /rɛd/
/ɪ/
「sit」や「hit」の「i」の音で、後舌が口の中で上の方にありますが、日本語の「イ」よりもやや短く、口を横に開ける必要はありません。
例: sit /sɪt/, hit /hɪt/
/ɒ/【イギリス英語】
イギリス英語における「dog」や「hot」の「o」の音です。この音は、日本語の「オ」に似ていますが、唇を丸めて発音する点が異なります。舌の位置を低くし、口を丸めて発音します。
例: dog /dɒɡ/(イギリス英語)、hot /hɒt/(イギリス英語)
/ʌ/
「cup」や「luck」の「u」の音で、唇は横にも縦にも大きく開かずに、何か発見したときに言うときの「あ」に近い形で力をいれずに短く発音します。舌は中央よりやや低い位置に保ちます。
例: cup /kʌp/, luck /lʌk/
/ʊ/
「book」や「good」の「oo」の音で、日本語の「ウ」に近いですが、後舌をやや持ち上げ、短く発音します。
例: book /bʊk/, good /ɡʊd/
まとめ:英語の短母音とは?どう発音する?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・「短母音」は、その名の通り、発音される時間が短い母音
・英語における短母音は、発音の短さや舌の位置、口の形によって特徴づけられる
・これらの音は、英語の単語やフレーズの意味を正確に伝えるために不可欠な要素である
以上の点が重要なポイントでした。日本語話者にとっては、短母音と長母音の違いを理解し、正確な発音を身につけることが英語の発音を向上させる鍵となります。ぜひ参考にしてみてください。
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