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[’s]と[of~]の違いと使い分けとは?
みなさんこんにちは、Discovering soundsです。
今回は、[’s]と[of~]の違いと使い分けについて解説していきます。
これらふたつは同じような意味ですが、微妙にニュアンスが異なっており使い分けが必要となってきます。今回は、これらの使い分けについて、詳しく見ていくことにしましょう。
目次
[’s]はどのような意味なのか?
まずは、[’s]はどのような意味なのかについて見ていきましょう。
I/my/me/mine・you/your/you/yours・he/his/him/his・she/her/her/hersといったことを中1で学習したかと思いますが、これらのうちの、2番目に位置するmy/his/herが所有格にあたります。「所有格」の本質的な意味は「~が所有している」です。
“my”は「わたしの」という意味で知られていますが、そこには「わたしが所有している~」というニュアンスが含まれています。
さて本題に戻りますが、[’s]の”s”の前には主として人の名前などが入り、例えば、”Ken’s”といった場合には「ケンの~」・「ケンのもっている~」という意味になります。
以上から[’s]は、「所有」の意味を表すことが分かりますね。そして、[’s]を用いる場合は「人や動物が所有している」という意味で、”s”の前には「生物」が入ることが通例です。
簡単には、名詞の語尾に「’s」をつけ、「〜の」に相当する意味をもつものと覚えておけば良いでしょう。
[’s]を用いる際の注意点
所有格[’s]の意味を確認しましたが、これを用いる際には注意すべきことがあります。
それは”s”の前が「複数形」になる場合です。
例えば「彼の姉妹の~」と言いたい場合は、これまでの説明から”her sisters‘s”とすればよいかと思われる方が多いでしょう。
このケースのように”s”の前が「複数形」になるときは、アポストロフィーは残しますが、最後の”s”は省略しなければなりません。つまり、いまの場合では”her sisters‘”と書かなければならないのです。
その点にはくれぐれも注意しましょう。
[of~]はどのような意味なのか?
続いて、[of~]の意味について考えてみたいと思います。[of~]には、「所有」や「部分」・「単位」などのさまざまな意味があります。
一般に、”of”のような前置詞には多くの意味があり、文脈に応じて適切に使い分ける必要があります。
[of~]の「所有」の意味においては、「無生物」が「所有」しているというニュアンスで用いられるのが一般的です。
[of~]の例外的な用法
「無生物」が何かを所有することを[of~]で表すことが大原則ですが、場合によっては[’s]を用いることもあります。いくつかその例外について説明していきます。
地名など
まずあげられるのは「地名」です。「地名」などが関わる場合は所有格の[’s]を用います。
例えば、「東京の人口」を英訳すると、”Tokyo’s population”となります。
数量
続いては、「数量」です。
例えば「10kmのランニング」を英語に訳したいときは、“ten kilometer’s running”となります。また「100ドルの価値」を英訳すると、”one hundred dollars’ worth”となります。
名詞構文
続いてご紹介するのは、「名詞構文」です。
あまり聞き慣れないものかもしれませんが、以下の英文をまず考えてみます。“I was surprised that he appeared.”「私は彼が現れて驚いた。」
この英文ではthat節が用いられています。いま考えたいのはthat節を用いずに、同じような意味をもつ文に書き替えることはできないかということです。
そうすると次のように書き換えることができます。
“I was surprised at his appearance.”「私は彼の出現に驚いた。」
このときthat節で用いられていた動詞である”appear”を名詞化し、”appearance”を用いています。また、that節の主語は”he”ですから、”appearance”の前に”he”の所有格である”his”を添えることで「彼の到着」という意味を表現しているのです。
この例文で見たように動詞を名詞化する際に、その動詞の主語にあたる語の所有格をその前に添えます。これを「名詞構文」といいます。より英語力に磨きをかけたい方は、ぜひこれについても覚えておくとよいでしょう。
まとめ:[’s]と[of~]の違いと使い分けとは?
いかがでしたか?今回は、[’s]と[of~]の違いと使い分けについて解説し、内容としては、
・[’s]を用いる場合は”s”の前には「生物」が入る
・[of~]を用いる場合には”of”の後ろに「無生物」が入る
以上の点が重要なポイントでした。基本的に生物に使うのは’s、無生物にはofということを覚えておいてくださいね。
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