英語お役立ち情報English Pronunciation Column
2重子音（cluster）の前の母音はshort vowelになる？
こんにちは。Discovering Soundsです。
英語の発音ルールにはさまざまな規則があり、その中でも「2重子音（cluster）の前の母音が短母音（short vowel）になる」というルールは、英語学習者にとって興味深いポイントです。このルールを理解することで、英語の発音がより正確になり、リスニング力も向上します。
2重子音とは、2つの子音が連続して発音される場合を指します。この子音クラスターの前に来る母音は、しばしば短母音として発音される傾向があります。この現象は、英単語の正しい発音を学ぶ上で非常に役立つルールの一つです。
本記事では、2重子音の前に来る母音が短母音（short vowel）になる例を挙げて解説します。
目次
2重子音（cluster）とは？
2重子音（cluster）は、2つ以上の子音が連続して発音される音の組み合わせを指します。英語では、これらの子音クラスターは単語の冒頭、中間、または末尾に現れることがあります。
子音クラスターの種類
語頭の子音クラスター
単語の最初に現れる子音クラスターです。
例: break /ˈbreɪk/、street /ˈstriːt/、glow /ˈɡloʊ/
語中の子音クラスター
単語の中間に現れる子音クラスターです。
例: basket /ˈbæskɪt/、window /ˈwɪndoʊ/、control /kənˈtroʊl/
語尾の子音クラスター
単語の最後に現れる子音クラスターです。
例: land /ˈlænd/、ask /ˈæsk/、help /ˈhɛlp/
子音クラスターの発音
子音クラスターの発音は、英語の流暢さや正確さに大きな影響を与えます。クラスターを正確に発音するためには、各子音を素早く明瞭に発音し、連続した音をスムーズに繋げる必要があります。また日本語は子音と母音がセットで発音されるため、英語初心者は英語の子音と子音の間にも母音を入れて発音することが見られますので、注意が必要です。
子音クラスターと母音
子音クラスターの前に来る母音は、その発音に影響を与えることがあります。例えば、2重子音の前の母音は、しばしば短母音として発音されます。このルールを理解することで、英語の発音をより自然にすることができます。
次のセクションでは、短母音（short vowel）の特徴について詳しく見ていきます。短母音の理解は、2重子音の前に来る母音の発音をマスターするために不可欠です。
短母音（short vowel）の特徴
短母音（short vowel）は、英語の発音において基本的な役割を果たす母音の一つです。ここでは、短母音の特徴について詳しく説明します。
短母音の定義
短母音とは、比較的短い時間で発音される母音のことを指します。短母音は、脱力で発音される、弛緩母音です。力を入れずに発音することが短母音を正確に発音するために必要です。これに対して、長母音（long vowel）は、より長い時間をかけて発音され、音が引き伸ばされるのが特徴です。また長母音は舌と口が緊張する、緊張母音と言われています。短母音とは音の性質が異なるので使い分けが重要です。
短母音の種類と発音例
英語には以下のような短母音があります。各母音の発音例を挙げて、特徴を説明します：
/æ/
例: cat /kæt/（猫）
/ɛ/、/ɪ/、/ʌ/、/ʊ/よりも少し音は長く発音されますが、短母音に分類されています。
/ɛ/
例: bed /bɛd/（ベッド）
/æ/以外の短母音/ɛ/、/ɪ/、/ʌ/、/ʊ/は、半開きの脱力の口で発音します。発声時に力を入れないようにします。
/ɪ/
例: sit /sɪt/（座る）
/ʌ/
例: cup /kʌp/（カップ）
/ʊ/
例: book /bʊk/（本）
短母音のスペルと発音の関係
短母音は、特定のスペルパターンに対応しています。例えば、「a」は多くの場合「/æ/」と発音され、「i」は「/ɪ/」、「u」は「/ʌ/」、「e」は「/ɛ/」と発音されることが多いです。
また短母音は、特定のスペルパターンで短母音と認識されることも多いですが、他にも2重子音の前に来ることが多いです。
次のセクションでは、2重子音の前に短母音が来る理由と具体例について詳しく見ていきます。
2重子音の前に短母音が来る具体例
英語の発音ルールでは、2重子音（cluster）の前に短母音（short vowel）が来ることが多いです。ここでは、その具体例を見ていきましょう。
語尾に2重子音がくる単語例
back /ˈbæk/
click /ˈklɪk/
stuff /ˈstʌf/
cliff /ˈklɪf/
egg /ˈɛg/
will /ˈwɪl/
full /ˈfʊl/
ask /ˈæsk/
jump /ˈʤʌmp/
camp /ˈkæmp/
milk /ˈmɪlk/
help /ˈhɛlp/
mess /ˈmɛs/
success /səkˈsɛs/
best /ˈbɛst/
butt/ˈbʌt/
語中に2重子音がくる単語例
rubber /ˈrʌbɚ/
chubby /ˈtʃʌbi/
ticket /ˈtɪkət/
package /ˈpækɪʤ/
buddy /ˈbʌdi/
pudding /ˈpʊdɪŋ/
difficult /ˈdɪfɪkəlt/
effort /ˈɛfɚt/
struggle /ˈstrʌgəl/
trigger /ˈtrɪgɚ/
buggy /ˈbʌgi/
million /ˈmɪljən/
village /ˈvɪlɪʤ/
yellow /ˈjɛloʊ/
dinner /ˈdɪnɚ/
funny /ˈfʌni/
summer /ˈsʌmɚ/
immigrant /ˈɪməgrənt/
better /ˈbɛtɚ/
button /ˈbʌtn̩/
短母音と２重母音の対比で発音練習
英語には、短母音と２重母音の対比がありますので、発音練習をしてみましょう。同じスペルでも、発音が変わることがあります。
例: bit /bɪt/（少し） vs. bite /ˈbaɪt/（噛む）
「bit」は短母音 /ɪ/ になり、「bite」は2重母音の/aɪ/になります。
例: mat /ˈmæt/（マット） vs. mate /ˈmeɪt/（仲間）
「mat」は短母音 /æ/ になり、「mate」は2重母音の/eɪ/になります。
まとめ：2重子音の前に短母音が来る理由を理解しよう
2重子音の前に短母音が来る理由を理解することで、英語の発音がより自然で正確になります。短母音が2重子音の前に来ることで、単語全体のリズムが整い、各音が明瞭に聞こえるようになります。また、スペルパターンや発音ルールの理解も深まるため、英語の発音力が向上します。このルールをマスターすることで、ネイティブに近い発音を身につけることができるでしょう。
英語の発音を習得したいとお考えの方は、Discovering Soundsのレッスンがおすすめです。少しでも興味のある方は、お気軽に体験レッスンにお申し込みください。
関連記事はこちら
英語の微妙なニュアンスを理解しよう！「talk/speak」「choose/select」「big/large」「small/little」の違い
