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haveが持つ多様な意味を紹介!どんなイメージを持てばいい?
英語という言語を学び始めたとき、私たちが最初に出会う動詞の一つが「have」です。中学校の教科書では、まず「持っている」という訳語で紹介されることが一般的ですが、「持つ」という言葉からは想像もつかないような多様な意味が次々と現れます。
多くの学習者は、そのたびに新しい意味を一つずつ丸暗記しようと奮闘しますが、実はそのアプローチは効率的ではありません。なぜなら、haveの持つ多様な意味の根底には、たった一つの共通した「コアイメージ」が流れているからです。
今回は、英語発音矯正スクール Discovering Soundsより、haveが持つ多様な意味を紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
haveのコアイメージ
haveを理解する上で、最も重要なイメージは「自分のテリトリーの中に何かが存在している」という状態です。日本語の「手に持つ」という動作を表す言葉は、英語では「hold」に当たります。holdは一時的に手で握っている動作を指しますが、haveはもっと広義で、自分の身の回り、あるいは自分の影響が及ぶ範囲内に「ある」ことを示します。
このテリトリーは、物理的な空間だけでなく、心理的な空間や、時間の流れの中での経験、さらには人間関係までを含みます。つまり、「have = 自分のカゴの中に何かを入れている状態」だと想像してみてください。そのカゴの中に入っているものがリンゴであれば「持っている」になりますし、予定であれば「経験する」になり、病原菌であれば「病気にかかっている」という解釈になります。
物理的な所有を表すhave
最も基本的な使い方は、目に見える物体を自分の所有している状態です。例えば「I have a pen.」という文章は、ペンが自分の所有物として、あるいは今すぐに使える状態として自分のテリトリー内にあることを示しています。ここまでは馴染み深いでしょう。
しかし、haveのイメージを「属性」に広げると、日本語では「〜している」や「〜だ」と訳される表現もhaveの範疇に入ります。例えば「She has blue eyes.(彼女は青い目をしている)」や「This table has four legs.(このテーブルには4本の脚がある)」といった文章です。
青い目やテーブルの脚は、それ自体がその人や物の不可欠な一部であり、その個体の「領域内」に存在しているものです。これを英語ではhaveで表現します。日本語では「持っている」と言うと不自然ですが、英語の「自分のテリトリー内にある」というイメージからすれば、極めて自然な表現なのです。
さらに、親戚関係や友人もこの「領域」に含まれます。「I have two brothers.」と言うとき、兄弟を物理的に所有しているわけではありませんが、自分の人生という領域において「兄弟」という関係性が存在していることを示しています。
経験・イベント・食事としてのhave
次に、haveが「動作」のように訳されるケースを考えてみましょう。代表的なのが「have breakfast(朝食を食べる)」や「have a meeting(会議を行う)」です。なぜeatやholdではなくhaveを使うのでしょうか。
ここでも「テリトリー」のイメージが役立ちます。「have breakfast」と言うとき、単に咀嚼して飲み込むという「eat」の動作に焦点を当てているのではなく、朝食というイベントを自分の時間枠の中に取り込み、それを経験している状態全体を指しています。
同様に「Have a nice trip!(良い旅を!)」というフレーズも、「良い旅という経験を、あなたの人生の領域の中に所有してください」という願いが込められています。パーティーを開く(have a party)ときも、そのイベントを自分のスケジュールというカゴの中に入れている状態を指します。
病気や感情を「抱える」have
体調不良や感情を表す際にもhaveは多用されます。「I have a cold.(風邪を引いている)」や「I have a headache.(頭が痛い)」などがその例です。
これらも「自分の体という領域の中に、痛みやウイルスが存在している」と考えれば、非常に分かりやすいでしょう。日本語では「風邪を引く」と動詞で表現しますが、英語では「風邪という状態を所有している」という静的な捉え方をします。
感情についても同様です。「I have a feeling that…(〜という予感がする)」や「I have no idea.(全くわからない=アイデアを一つも持っていない)」という表現は、自分の心という領域の中に、特定の感情や思考が存在しているか否かを述べているに過ぎません。このように、haveを使うことで、自分の内面で起きていることを客観的に「そこにある状態」として描写することができるのです。
完了形におけるhaveの役割
英文法において避けては通れない「現在完了形(have + 過去分詞)」についても、haveのイメージで説明がつきます。多くの人が「なぜ完了形にhaveを使うのか」と疑問に思いますが、その理由はhaveの「持っている」という感覚そのものにあります。
「I have lost my key.(鍵を失くしてしまった)」という文章は、単に過去に失くした(I lost my key.)という事実を述べるだけではありません。過去に起きた「失くした」という出来事の結果を、今この瞬間も「持っている(have)」という意味なのです。つまり、「鍵がない状態を、今自分のテリトリーに抱えている」ということです。
まとめ:haveが持つ多様な意味を紹介!どんなイメージを持てばいい?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・haveの本質は「持つ」ではなく「自分のテリトリー内に存在している状態」
・物・属性・人間関係・経験・感情・病気までイメージで説明できる
・現在完了形の have は「過去の結果を今も持っている」感覚を表している
haveは暗記する動詞ではなく、イメージで理解する動詞です。この「テリトリー」の感覚を持てば、haveの多義性は一気につながって見えてきます。
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