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発音記号の記憶術!覚え方のコツはある?

英語学習をしていると、必ず登場するのが「発音記号」。辞書や教材で頻繁に見かけますが、「記号ばかりでとっつきにくい」「全部覚えきれない」と感じる人も多いのではないでしょうか?

しかし、発音記号は英語の正しい発音を知るうえで非常に重要なツールです。

今回は英語発音矯正スクールDiscovering Soundsより、発音記号を効率よく覚えるためのコツや記憶術を紹介します。

なぜ発音記号を覚える必要があるのか?

英語の綴りと発音は、必ずしも一致していません。たとえば、”tough”(/tʌf/)と”though”(/ðoʊ/)は綴りが似ているのに発音が全く異なります。発音記号を理解していれば、初めて見る単語でも正しい音で読めるようになります。

また、日本語にはない音(th や r、lなど)も、発音記号を通じて明確に区別できるため、ネイティブに通じやすい英語を話せるようになります。

覚えるべき発音記号の種類

発音記号は大きく分けて母音・子音・強勢アクセント記号の3種類があります。

母音(Vowel Sounds)

母音には短母音、長母音、二重母音があり、日本語の「あいうえお」よりもはるかに種類が豊富です。短母音は、その名の通り短く、はっきりとした一音です。舌や口の形を変えずに、単発で出す音です。
日本語に近い感覚の母音も含まれていて、英語の基本的な母音の一部になります。

例:
/ɪ/ → sit(座る)の「イ」
/æ/ → cat(猫)の「ア」+「エ」の中間音
/ʌ/ → cup(カップ)の「ア」

長母音は、短母音に比べて音の長さが長く、安定した発音の母音です。たとえば /iː/(sheepの「イー」)や /uː/(foodの「ウー」)など、口の形を保ったまま伸ばして発音します。

二重母音は、2つの母音が滑らかに連続して発音される音です。発音の途中で舌や口の形が変わるのがポイント。たとえば「アイ」と言う時、日本語でも「あ → い」と2つの母音が滑らかにつながっていますよね。英語にもそういう音があります。

例:
/aɪ/ → time(時間)の「アーィ」
/eɪ/ → say(言う)の「エーィ」
/oʊ/ → go(行く)の「オーゥ」

子音(Consonant Sounds)

日本語にはない /θ/や /ð/など、舌の位置や息の使い方が重要な音も含まれます。

強勢・アクセント記号

「第一強勢」や「第二強勢」など、どこにアクセントがあるかを示す記号も非常に大切です。これを無視すると、まったく意味が伝わらないこともあります。

発音記号を覚えるコツ

続いて、発音記号を覚えるコツを見ていきましょう。

発音記号を覚えるコツ1.音とセットで覚える

発音記号は、記号単体で覚えるのではなく、「音」と一緒に覚えることが最も効果的です。例えば、/iː/は「長く引き伸ばすイーの音」と自分の耳で確認しながら発音練習をしましょう。

YouTubeやアプリを活用して、ネイティブの音を繰り返し聞くと、自然と記号と音が結びつきやすくなります。

発音記号を覚えるコツ2. 身近な単語でイメージを作る

記号と音を覚えるために、それぞれの記号に「代表的な単語」を対応させておくのも有効です。

例:
/æ/ → “cat”
/ʌ/ → “cup”
/θ/ → “think”
/ʃ/ → “she”
こうすることで、記号を見るたびにその単語の音が頭に浮かぶようになります。

発音記号を覚えるコツ3. 自分の口で「音を再現」する

人間の記憶は「体の動き」と連動すると定着しやすくなります。発音記号を学ぶときは、舌の位置・唇の形・息の使い方を意識して、実際に発音してみることが重要です。

発音記号を覚えるコツ4. 発音記号の「見た目」でイメージ化

一部の記号は見た目が音を連想させやすいです。たとえば、
/θ/ →「舌を歯に当てるから、トゲトゲのTっぽく見える」
/ʃ/ →「シュッとした形で“sh”っぽい」
/ŋ/ →「ngの音が鼻に抜ける感じ=形も鼻っぽい」
イメージや擬音語をつけることで、記憶の定着を助けます。

覚えた後は「使って」定着させる

記憶は「使わなければ忘れる」のが鉄則。発音記号を覚えたら、次のように活用しましょう。

辞書で毎回チェックする習慣を

英単語を調べるときに、意味だけでなく発音記号も確認しましょう。音声再生機能がある辞書を使えば、聞きながら発音の確認もできます。

音読やシャドーイングで実践

英語の文章を音読したり、ネイティブの音声に合わせてシャドーイングすることで、発音記号と実際の音のリンクが強化されます。

まとめ:発音記号の記憶術!覚え方のコツはある?

発音記号は英語学習において避けて通れない基礎知識のひとつですが、覚え方のコツを押さえれば、苦手意識を克服することができます。以下がポイントです。

・音とセットで覚えるのが基本!
・身近な単語で記号に意味を持たせる
・自分の口と体を使って音を覚える
・実際に「使って」記憶を定着させる

苦手な記号も、ひとつずつクリアすれば、発音がグッとネイティブに近づきますよ。発音記号を味方につけて、ワンランク上の英語を目指しましょう。


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