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英語のフラッピングとは?ルール・パターンを紹介!

英語を学んでいると、「ネイティブの発音が聞き取りにくい」と感じることはありませんか?その原因のひとつが、ネイティブ特有の音の変化「フラッピング」です。今回は、英語発音矯正スクール Discovering Sounds から、この「フラッピング」現象について詳しく解説します。

「t」や「d」の音がまるで「ラ行」のように聞こえる…そんな経験をしたことがある方にとって、フラッピングの理解は、英語リスニング力と発音力を一段レベルアップさせる鍵になります。

フラッピングの概要

フラッピングとは、語中の「t」または「d」が、母音と母音の間で出現した際に、舌が歯の裏で軽く触れるように発音される現象です。この現象によって、これらの音は通常の明確な「t」や「d」の音から、「ドゥ」と「ル」の間ような軽い音に変化します。しかし、実際には「r」や「l」の音とも異なり、非常に短く、瞬間的に発音されるため、区別がつきにくい場合があります。

フラッピングのルール

フラッピングが発生するための明確なルールにはいくつかの要素があります。まず、フラッピングは主にアクセントのない音節に出現する「t」や「d」に対して起こります。

強勢のある音節の「t」や「d」にはフラッピングは発生せず、そのままはっきりとした音として発音されます。また、フラッピングが起こるのは、音が「t」や「d」だけの場合に限られ、他の子音や母音の周囲ではフラッピングは発生しません。

フラッピングはまた、速い会話やカジュアルな言語スタイルの中で特に顕著になります。例えば、スピーチのペースが速くなると、音の変化やリダクションが進み、フラッピングが自然に行われることが多くなります。このようなリズムの速さがフラッピングを促進する要因となり、ネイティブスピーカーの発音の特徴となっています。

フラッピングのパターン

フラッピングにはいくつかの代表的なパターンがあり、具体的には以下のようなものが挙げられます。

語中の「t」や「d」

「t」や「d」が語中に現れると、次に母音や弱い子音が続く場合、フラッピングが発生します。例えば、「water」「better」「little」「madder」「ladder」などの単語では、「t」や「d」がフラッピングされ、アメリカ英語では「ワーラー」「ベラー」「リドル」「マダー」「ラダー」と発音されます。これらの単語では、フラッピングによって元々の「t」や「d」の音が非常に軽く、瞬間的な音として発音されます。

語尾の「t」や「d」

語尾に「t」や「d」が来る場合でも、次に母音や弱い子音が来るとフラッピングが起こることがあります。例えば、「what」「that」「got」「did」などの単語では、「t」や「d」がフラッピングされ、発音がよりスムーズになります。これらは、特にカジュアルな会話や速いスピードの発話においてよく見られます。

アメリカ英語とイギリス英語におけるフラッピング

フラッピングは、主にアメリカ英語で見られる特徴的な発音現象です。アメリカ英語では「t」や「d」が母音に挟まれると舌が軽く弾かれ、発音がスムーズになりますが、イギリス英語ではこの変化はほとんど起こりません。
イギリス英語では「t」の音を明確に発音する傾向が強く、「better」も「ベター」のように聞こえるのが一般的です。したがって、英語を学習する際には、学びたい発音スタイルに応じてフラッピングを取り入れるかどうかを意識すると、より自然な発音が身につきます。

まとめ:英語のフラッピングとは?ルール・パターンを紹介!

いかがでしたか。今回は「フラッピング」について解説しました。英語におけるフラッピングは、アメリカ英語で特に顕著な発音現象であり、特定の音環境で「t」や「d」が軽い音に変化することで、よりスムーズで自然な会話を実現します。

この現象の理解は、ネイティブスピーカーの発音に近づけるために非常に重要です。フラッピングが発生する条件やルールをしっかりと学び、練習することで、英語の発音がより洗練されたものになります。


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