「would be」と「will be」はどちらも「〜であるだろう」「〜になる」と訳されることがありますが、実際には使い方やニュアンス、発音にも違いがあります。

今回は英語発音矯正アプリのDiscovering Nativeより、「would be」と「will be」の違いをテーマにお届けします。さらに「would」と「will」の発音方法も紹介しますので、ぜひご覧ください。

「would be」と「will be」の違いについて

「would be」と「will be」の違いを理解するために、それぞれの意味を理解しましょう。

「will be」の意味

「will be」は未来を表す助動詞willにbe(存在・状態を表す動詞)が続いた形です。一般的には未来の確定的な出来事や、話し手が予測している未来の事実を表します。

例えば “She will be here at 3.”(彼女は3時にここにいるでしょう)のように、ある程度確実性の高い未来を述べるときに使います。

意思を表す場合(I will be there.)や予定・予定に近い予測(The train will be late.)にも用いられます。

「would be」の意味

「would be」は助動詞 would(will の過去形/仮定形としての機能)に be が続く形です。

仮定法や控えめな表現、過去の意向・予測や習慣的な過去を表すときです。例えば “If I had money, I would be happy.”(もしお金があれば、幸せだろう)という仮定の文では、実現していない条件下での結果を示します。

また “He said he would be late.” のように、過去の発言を伝える場合でも使います。控えめな提案や依頼の場面では “It would be better to ask.”(尋ねたほうがいいでしょう)と柔らかく言えます。

「would be」と「will be」の具体的な使い分け

続いて、具体的な使い分けについて見ていきましょう。

予定はwill be、仮定の未来はwould be

直截的な未来予測や予定を言うときは will be。
例:”The meeting will be tomorrow.”(会議は明日です/明日行われるでしょう)

仮に条件が満たされた場合の未来を語るときは would be。
例:”If the rain stops, the game would be possible.”(もし雨が止めば、試合は可能になるだろう)

過去の発言を伝える(間接話法)

直接話法:He said, “I will be late.”
間接話法:He said he would be late.

このように、直接の発言の時制が過去にシフトすると will は would に変わります。これは時制の一致に基づく一般的なルールです。

丁寧さ・控えめな表現

控えめに提案や意見を述べたいとき、would を使うと柔らかいニュアンスになります。

“It would be nice to meet you.”(お会いできれば嬉しいです)
直接的すぎない丁寧な表現になります。

対して “It will be nice to meet you.” は断定的な響きになり、会うことが確定的である場合に使います。

「would」と「will」の文法的ポイントについて

英語の条件文では if 節の時制によって will と would の使い分けが決まることが多いです。典型的には現実的な未来や可能性が高い場合は if + 現在形 … will。例:”If it rains, we will cancel.”(雨なら中止します)

反対に想像の話では if + 過去形 … would。例:”If I were you, I would apologize.”(私があなたなら謝るだろう)

「would」と「will」の発音について

wouldの発音記号は /wʊd/(または /wəd/ とされることもあります)。母音は「ウ」に近い短い音(ʊ)。語末の-dは軽く短く発音されます。lは黙字で発音しません。

willの発音記号は /wɪl/。母音は短い「イ」の音(ɪ)、語末は /l/(舌先が上の歯茎のあたりに触れて作られる音)です。

口の動かし方

まず共通する /w/ の発音:唇を丸めて前に突き出し、息を少量出しながら音を作ります。日本語の「う」というよりも唇を尖らせる意識を持ってください。

wouldの場合:/w/ のあとに口を少し開けて短い「ウ」/ʊ/の音を出し、最後に /d/ を出します。/d/ は舌先を上の前歯の裏(歯茎)に軽く当てて弾くように出します。

willの場合:/w/ のあとに短い「イ」/ɪ/を出します。その後 /l/ で舌先を上の歯茎の裏につけ、音を共鳴させます。/l/ を出す際、舌先が上の前歯のすぐ裏に触れていることを意識してください。

まとめ:「would be」と「will be」の違いは?「would」と「will」の発音の仕方も紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、
・「will be」は未来の確定的な出来事や意思・予測を表す。例:”I will be there.”
・「would be」は仮定法、丁寧表現、過去の間接話法などで使う。例:”If I had time, I would be happy.”
・発音記号はwould = /wʊd/、will = /wɪl/
以上の点が重要なポイントでした。文法と発音はセットで練習するほど定着します。意味の違いを理解した上で、声に出して何度も練習してみてください。