英語を学ぶ日本人にとって、スペルと発音のギャップが大きい単語は多く存在します。その中でも特に間違いやすいのが「aisle」です。見た目では「エイソル」や「アイスル」と読んでしまいそうな綴りですが、実際の発音は予想外。英語初心者だけでなく、上級者でも正確な読み方を知らないことがあります。
この記事では、「aisle」の正しい発音や発音記号、意味、使い方までを詳しく解説します。
「aisle」の発音記号と正しい発音
「aisle」の発音記号は /aɪl/ です。意外かもしれませんが、綴りに含まれている「s」は一切発音されません。音としては「aisle」は「isle(島)」や「I’ll(I willの短縮形)」と同じ音になります。
/aɪ/:日本語の「アイ」に近い二重母音
/l/:舌先を上の前歯の裏につけて出す「ル」の音
つまり、「aisle」は「アイル」と発音され、語中の「s」や語尾の「e」は無音です。この「s」を読んでしまって「アイスル」や「アイズル」などと発音してしまうミスが多く見られます。
このように、綴りと発音が大きく異なる単語は英語には数多くあり、「aisle」はその代表格とも言える存在です。
「aisle」の意味と使い方
「aisle」は名詞で、主に以下のような意味があります。
(教会・劇場・飛行機などの)通路、座席の間の通路
例文
Please take your seat on the aisle.
(通路側のお席にお座りください)
She walked down the aisle slowly.
(彼女はゆっくりと通路を歩いた)
※結婚式での「バージンロードを歩く」という意味でも使われます。
似たスペルの単語と間違えやすい点
「aisle」はスペルの見た目と音のギャップがあるため、似たスペルの単語と混同しやすいという特徴もあります。以下に例を示します。
・isle(島):発音は /aɪl/。意味は「島」で、発音は「aisle」と全く同じです。つまり同音異義語です。
・isleとaisleは意味は全く違いますが、発音は同じなので文脈で判断する必要があります。
また、sを発音してしまうことで「aisle」が「aisles」と複数形になった場合にも誤読しやすく、「アイズルズ」と言ってしまう人も多いですが、正しくは /aɪlz/(アイルズ)です。
なぜ「s」が発音されないのか?
英語には、過去のフランス語やラテン語の影響を受けた単語が多く存在し、「aisle」もその一つです。「aisle」の語源は古フランス語の「aille」、さらに遡るとラテン語の「ala(翼)」に由来します。中世英語に取り込まれる過程で「s」が挿入されましたが、発音には影響しないまま現代に至っています。
こうした「見た目だけ残ったサイレントレター(黙字)」の単語は英語に数多くあり、「debt(デット)」「island(アイランド)も同様のケースです。「aisle」の「s」もまさにその一例です。
リスニングで「aisle」が聞き取れない理由
「aisle」はスペルと音のギャップが大きいため、リスニングでも認識しづらい単語の一つです。例えば、飛行機の中で「Would you like an aisle seat or a window seat?(通路側のお席と窓側、どちらがよろしいですか?)」と聞かれても、「aisle」が認識できないと意味がつかめません。
英語では口語でスムーズに発音されると /aɪl/ は非常に短く聞こえます。そのため、発音を覚えると同時に、「耳で覚える」トレーニングも重要です。
正しい発音のためのトレーニング法
「aisle」のようにサイレントレターを含む単語は、綴りに惑わされず音をベースに覚えることがカギです。以下のような方法が効果的です。
・音声付きの辞書で発音を何度も確認する
・シャドーイングで「aisle seat」などのフレーズを真似る
・「isle」「I’ll」など同じ発音の単語と並べて記憶する
また、「aisle」はTOEICや英検などの英語試験にも頻出する単語ですので、スペル・意味・使い方をセットで覚えておくと実用的です。
まとめ:間違いやすい!「aisle」の発音や発音記号、意味や使い方を紹介!
いかがでしたか?今回の内容としては、
・「aisle」の発音は /aɪl/、「s」は発音しない
・意味は「通路」、飛行機・教会などで使う
・「isle(島)」と同音異義語で、発音は同じでも意味は異なる
・語源はラテン語の「ala」に由来し、「s」は黙字として残った
・発音だけでなくリスニング対策も重要。音で覚える習慣をつけるべき
以上の点が重要なポイントでした。発音の落とし穴に気づくことが、英語力向上の第一歩です。スペルに惑わされず、ネイティブの耳で英語を捉える力を育てていきましょう。